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ネロの木靴:「フランダースの犬」ネロはなぜ自殺したのか
臼田夜半

[書影] 悲しみ、孤独、希望、祈り。
『フランダースの犬』に涙を流した、すべての人に贈る。


『フランダースの犬』ネロとパトラッシュの物語は、児童書やアニメでよく知られている。ネロとパトラッシュが最後に凍死する、悲しい物語だが、この結末については、子どもにふさわしくないと、ハッピーエンドに書き換えられて出版されたこともある。『ネロの木靴』は、この物語の後日談として幼なじみのアロアを主人公に書かれている。アロアはその後の人生で多くの苦難や死と向かいあううちに、ネロの死について深く考えるようになる。物語は、言葉や理屈を超え、深く魂のなかに分け入り、生きることの意味を伝えていく。現代、日本でも閉塞感のなか非常に多くの自殺者が出ている。先に死しかないような絶望のなかでどうやって希望を見出すのか。この物語がそこに一筋の光を与えてくれる。子どもたちが読むには、少々むずかしいかも知れない。しかし、ぜひ中高生から読んでもらいたい。


本体1500円+税/四六判並製 192ページ/2014年発刊
ISBN978-4-88503-228-8

【プロフィール】臼田夜半(うすだよはん)
1946年、福岡県北九州市門司区生まれ。本名臼田逸茂。九州大学文学部中退。平成10年度文部省(当時)学習用ソフトウェア『いのちの大切さ』を企画・制作、同作品のプロデューサー及び全タイトルのシナリオ担当。「ヒルデガルト研究会」主宰。著書に随筆集『病という神秘』(教友社)がある。

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